休憩を終えると、3人は湘南の海を走った。雲一つない青空、冬だというのに日差しが暑かった。ジャケットを脱いで温度調節。まだまだ先は長いへばるわけには行かない。ここへ来ると、3人は一丸となって走っていた。茅ヶ崎駅でまーちゃんが離脱する。今のうちに喋っておこうと、みんな元気だ。



この道は、湘南国際マラソンのコースでもある。一直線でアップダウンもない。大会に出たことのある僕たちにとっては、今回の道程のなかで一番安心して走れる道だった。リベンジの空気感もなく、和気藹々と走ることができた。そして、茅ヶ崎駅の南側、距離にして60キロを超えていた。まーちゃんは、まだまだ元気で108キロを全部走れてしまいそうだったけれど、笑顔で一時戦列を離れた。



ここから、まーちゃんはお風呂に入った後、先に手配してあったレンタカーを借り、荷物を受け取る。そして、残り40キロ超、沿道のところどころに先回りして、僕たちをサポートしてくれることになっていた。しれっと書いてしまうけれど、まったくどえらい体力である。まあ、僕だったら風呂に入ったらもう寝ますけど...。否、ありがたかったっす。

男ふたりになった慶太さんと僕は湘南路をずいずい西へ。湘南国際マラソンというと、何となく華やかなイメージを受けるのだけれど、実際は海沿いの単調な道を、折れそうな心を抱えながら、イーブンペースを保つという作業に徹しなければいけない。ランドマークもないので、「○○まで頑張ろう」という気持ちも作りにくい。男ふたり無口に進む。迫りくる箱根の山を前に、心の準備をした3区だった。



平塚休憩所を越え、コンビニで休憩をする頃には、少しずつ太陽が沈んできていた。遠くに見える富士山も薄紫色に染められていた。予定より、随分と遅くなった。戸塚の大踏切は無事に越えてはいたものの、それまでの信号待ちに結構な時間を奪われていた。昼食休憩もほっこりしてしまい少し長めになった。時間制限を設けていない今回の企画の弱点だった。

のんびりし過ぎなのだった。



ウルトラマネージャに復帰したまーちゃんのお陰で効率よく小休止を済ませることができていたけれど、結局、4区が終わり小田原中継所に辿り着いたのは、夕方5時過ぎのことだった。大晦日の城下町の灯りがひとつひとつ消えていった。