予定より2時間近く遅れていた。すっかり陽も落ちて、寒い。4区まで走り終えた安堵感はあったけれど、ここからの登りを考えると、気が重かった。山登りの5区はすでに80キロ近く走ってきた脚では厳しい。歩く時間が長くなるだろうと、最大限、体を冷やさないようにウェアを着込んだ。



箱根湯本から本格的な登りが始まると、冷ややかな光景が目に写った。残雪が道の両脇にあり、道もところどころ凍結している。箱根湯元を越えると道路脇に残雪が表れた。所々、足元が滑る。シューズを濡らすとキツイ。ランとウォークが半々になってくる。そして、歩きが増えれば増えるほど、ボヤキが増えてくる。Ustreamの向こう側には炬燵で蜜柑を食べながら紅白を見ているひとの姿が浮かぶ。ぼやくと応援のメッセージが届く。これを励みに進む。



しかし、いつしか電波が途切れる。もう、僕のボヤキも届かない。くらい箱根の山中をトボトボ歩く。気温は0度。不安に引きずり込まれそうになる。最高地点、ついにここまできた。後は主に下り、重力に身を任せて、あとは落ちていった。思いの外ここからが長かったけれど、ゴールは着実に近づいてくる。芦ノ湖に差し掛かる。真っ暗な水が眼前に見えない。慶太さんとも合流してただ必死にゴールを目指す。早く終わりたい。箱根駅伝ミュージアムのコーナーを越える。赤と白のゴール表示が見える。ついに終わった。放送で僕はこういった。

「もうやりません。次はUstreamを見ている誰かがぜひ挑戦してください」

リベンジ完了。



何だか泣けてきた。1年越しの勝手にウルトラマラソンが終わった。